「姉貴どのぉ〜」
「うわっ!」
眩しい光の消えた刹那、聞こえた声に緋百合が飛び上がった。
「‥あのさぁー 化け物相手に説教こいてて、
妹の呻きにびびるってありですか〜?」
不機嫌に紅葉がもらす。
髪がだらんと垂れ下がり見た目は確かに怖い‥
「だっ‥大丈夫もみじ!!」
「いや‥見たまんまやばくない私?
とにかくお腹が重くってほんと‥」
見れば燭台に固定された手足首が食い込んで痛そう‥
「わかった!とにかく下ろすね!」
「そーっとしてよね、
がくん、って落ちて股のソレつぶしたら
わたしゃ泣くよ!」
「わかってる‥そっと‥そって‥」
手のほうから固定具をはずし、
紅葉を背中から床に下ろす緋百合‥
「‥あのさぁ、この子、前の男の子だと思う‥」
ぽつんと紅葉がつぶやく‥
「‥そっかぁー、なんとなくそう思ってた。
だって私なんか虫みたいなの産まされたんだから‥」
苦笑で返す緋百合はどこかわざとらしい‥
「‥がんばってみるわ私‥この子の為に‥」
「よりをもどすの?」
足もはずれ、完全に寝そべった状態の紅葉。
その横に緋百合が座る‥
「なんか急に自分が子供だったって、わかったの‥
姉貴が男にいいようにされて落ち込んでる‥
って今回の旅の電話もらった時、
正直馬鹿にしてた‥」
真剣な妹の顔をだまって見つめる緋百合‥
「でも少しわかったの。
恋愛って遊びでいつまでもいっちゃいけないんだって!
だから、真剣に付き合いなおそって‥言ってみる!」
「そう‥がんばれっ!」
小さくこぶしを構えて緋百合は返事を返した‥
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