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 『 □二話...鬼面草(きめんそう)□ 』

青空の海は深い青さで広がっています。
その頂上に神々しく浮かび、光と熱を注ぐ太陽。
「 うう〜、ホント暑さに容赦なさすぎるぅー! 」
青海を渡る小さな旅人が大気の熱気に揺れる。
異界において7〜9月は熱帯の気候となり、
晴天の場合ほぼ全域が灼熱に焼かれる。
「 やばっ‥水筒が空っぽぉ?!川見つけないと! 」
プリスは再び緑に覆われた深い草原の林へと舞い降りた…


「 うわっ、暑ぅ…!これじゃ外と変わんないじゃん! 」
草の間にこもった熱気にクラクラしながら歩いてくボク。
「 木でできた森は涼しかったなぁ… 」
木の森林は巨大な"別世界"だ!。
天井がとにかく高い!
木漏れ日で淡く輝く世界は太陽の熱を弱め、
こんな日でも不思議と涼しくすごせた。
そんなことを思い返す内に、後にした故郷の森を思い出す…
ガサゴソ…袋をあさって日記を取り出す。
昨日書いた"嫌なシミ"のページを開ける…


"新米旅人さんへ
 注意した植物に触れたかしら?
  ベタつきのないシミなら、ベッチャリ草を試して。
 汁をシミにかけて、半日置いてから洗うの。
  今日も森の外はすごく暑いけどがんばってね。
 追伸…くれぐれも注意したことは忘れないでね。


「 おーそんなんでいいんだ! 」
ベッチャリ草はつぶれたように地面に葉をつけた雑草で、
どこにでも生えてる(ちなみに今踏んでるし…)。
「 さっそく試してみよー 」

※ここでプチ解説。
日記に不意に増えた文章。
これはプリスの母のしたためたものだ。
この異界には不思議な力を宿す植物があり、
それを加工したモノを"魔法器"と呼ぶ。
この日記帳もソレで、同じ素材で作った2つの紙上の文字が、
相互に記される遠隔伝達の能力をもっている。
ちなみに母は、質問への返事のみの約束でコレを渡した…※

「 …たまには向こうの生活のコト書いてくれないかな〜 」
ソレは淋しさを増さない母の配慮とも知らぬ、娘の想い…

ブツブツ言いながらベッチャリ草を引っこ抜き、袋につめる。
「 …んんっ?! 」
緑の世界にとんでもなく鮮やかな黄の色があった。
自分くらいある大きなつぼみが地面に鎮座するコイツは…
鬼面草(きめんそう)だっけ?! 」
つぼみの中に恐い顔?の雌しべがあってこう呼ぶ。
「 …コイツ少しやばいんだ、たしか血を吸われる… 」
鬼面草は食卓でしか見たことなくて、興味が足を運ぶ…
ちょん…つぼみの周りの長い葉に当たった‥?
ガバーッ!いきなりつぼみが開き、周りの葉が踊り出す。
「 なっ、なにコレ?草がこんな激しく動くかー?! 」
シュルル‥驚くボクの手足に葉が巻きついて、
宙へと持ち上げた!
「 ああっ、コイツでかくなった! 」
身長の二倍近くの高さのボクの横に、花に開いたつぼみが並ぶ。
「 やっぱ鬼面草だ! 」
食用するのは花びらと雌しべ…
その顔みたいな模様がこっちをにらんでる(みたい…)。
「 ?…??あららっ? 」
なんか…巻きついた葉から、ボクの体がずり落ちてる??
「 コイツっ…縄虫以下の貧弱じゃんか! 」
すると鬼面な雌しべが、なんか必死に力んで見えてきた…
「 って、ボクが重いのが悪いのか?!ムカつくー!! 」
ムキィ!と一人で怒鳴る。
チク…
「 うんっ?何? 」
毛みたいな触手がくるぶしに刺さってる…。
「 これで血吸うんだ…確かに少しだけ危険かもね… 」
色々想像と違った危険植物にがっかり?した。
「 もういいや、水探さないと…っ、え? 」
なんか…体がしびれてる
「 げっ!今の毒針だったの?! 」
大事な部分を忘れてた!
鬼面草は力が弱いから、血を吸う前に麻痺毒を打つコトを…
チク、チク、チク…更に3本に毛触手が首と両足に刺さる。
「 っー!力がはいんない! 」
口だけもがいてるボクの上着を葉がめくり、乳房がこぼれ出す。
「 やめろー草のくせになにしやがるー!! 」
チク、チクッ!
「 あっ、くぅう…! 」
毛触手がどっちもの乳房乳首を刺してきた!
チクチク感がおっぱいに広がって、ムズムズへと変わってく…
更に葉たちはパンツをおろし、アソコお尻の肉にも
チクチク毛触手を刺していった…
「 ううっ…そんなとこから吸っても味一緒だぞ… 」
敏感なトコがうずいて顔が赤くなってる…
…その真下から、ニョキリ!といきり立つ棒の触手。
コイツ雄しべで、ボクには死角で見えてない…
伸びていく肉棒が狙うのは丸出しのボクの割れ目
汗と尿しか含んだことの無い、健全な性器
受粉した花粉を植えつけようとしているのだ!!
アソコからこぼれた汗の滴が、真下に迫る肉棒を濡らした…

ズルッ…
「 えっ、あれっ?! 」
葉っぱがほどけて、がくっ…と傾くボク。
ズルルッ…
「 うわーっ!葉っぱのヤツ力尽きたー!! 」
ボキッ!
「 ギャン! 」
落下中、お尻になんか硬いのがぶつかって折れた。
ドサッ!とそのまま地面に転がるボク。
「 あいたたぁ…毒も切れて動ける…ん? 」
目の前でなんか激しく暴れてる鬼面草…
そして、カクンっとしおれてしまった。
「 何あれ?まさかボクの血がまず過ぎたとか?! 」
再び一人でムキィー!なプリスは、
鬼面草の折れた雄しべに気付くことはありませんでした。



『 8月(はちつき)の晴天が10つ目の夕刻。
ベッチャリ草のコトありがとう!
ええっ…とケガの質問!
あ…んっ…え…、おっ…ぱい先っちょを虫に刺されたの…
すごくかゆくって、薬草があったら教えてー!!
  バカ娘ですいません… 』
続く...

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