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 『 □一話...縄虫(なわむし)□ 』

風の波目を渡って、大きな青に溶ろけそうな小さな生命(いのち)。
雲が一欠片も無く、届かない天の海からギラギラと熱が注ぐ。
す‥トン。
背の高い草原の森に小さなプリスは舞い降りた。
「 あっ、暑いぃ… 」
パタリ、と湿った土の地面に寝転がるボク。
「 やひゃ〜♪つべたく気持ちいいや〜 」
燃える天日に育まれた緑達は多くの大地を覆い、
その下は灼熱の和らぐ休憩場となる。
「 ちょっと日差しを甘くみたな…すごくバテた… 」
熱の衣が解けると、大きな疲労感が体を岩みたいに重くした。
土にほおずりし、カエルみたいに手足をガバッと開いたボクの醜態。
こゆい草と土の臭いに包まれる中、ウトウトとまぶたが閉じていく…


...ぬべべ...
「 ふぁ..何?! 」
目が覚める…大きな耳が地面を擦る震動を察知したのだ。
重い体を起こして、周囲を警戒するボク…
ぬべ..ぬべっ..
「 …って邪魔モノじゃん〜! 」
不器用に地面に体を打ちつけながら、のっそりやってくる影。
ボクの胴まわりある橙色の縄みたいな生き物が姿をみせる。
目も鼻も口もないウネウネのヒモが、先っぽをボクに向ける。
「 …本当にヒマな奴だなコイツら。」
近寄る怪物に対し、警戒を解いてヒザをついてため息のボク。
「 何所に行っても、土といえば縄虫(なわむし)なんだ。」
縄虫はこの世界で一番無害で、出会う確率99%と聞く蟲。
肉が食用できて、食卓での遭遇率も一番な奴だ。
「 動いてる丸のまま見ながらだったら、絶対に吐くね♪ 」
草食の縄虫は少食なくせに、食べてる以外這いずり回ってる元気な奴。
"邪魔モノ"の所以は、動くモノにすぐに絡むコト!
遊びらしいが、うねうね..まとわりついて何が楽しい謎の行為
勿論、目の前のコイツもソレ目的で、クイクイッっとボクを見定めてる?
「 なんかムカつくよね! 」
蟲にガンとばすボク。
ぬべろん..
「 わっ!?」
長い胴体がボクの身体に巻き付いた!
ブヨブヨした体が多少キモイが締め付けも緩く、簡単に解けそう。
「 …こんなのと遊ぶ気ないけど、身体はバテバテだし… 」
とりあえず、"はじめて"の縄虫の遊びに身をまかすコトにしたボク。
ずる..
「 あっ!コラっ、変態!! 」
胴巻き型の上着が引っ張られて、おっぱいがコボレた。
「 …ってコイツ無反応すぎ… 」
全くおっぱいに意識のない縄虫に、ちょっとムカ!
ぬべ、ぬべ、ぬべ...


空しくも、小一時間が経過した...
ぬべ、ぬべ、ぬべべ...
"楽しそう?"に遊ぶ縄虫がボクの身体に変化を起こした…
「 やっ、やばい..腹冷えた! 」
縄虫は体温が低く、巻き付くボクの熱を奪ったのだ!
「 ちょっと縄虫くん、ボクは急用ができたからサヨナラするね♪ 」
込上げる尿意でぷるぷる震えながら、縄虫ほどきを始める。
「 …あれ?あれれ?? 」
危機迫るせいで、乱雑なボクの行為が縄虫を余計に巻きつかせた。
!!〜縄虫も肉がよじれて、無言の悲鳴に動きを大きくする。
「 あっ…!締め付けるなっ…もれるぅ...! 」
暴れる蟲がお腹を締め付け、非常じたい突入!
「 ダメっ、やだっ、暴れないでぇぇぇ...
ジワワぁぁあ…
暖かい温気と、独特の臭いが立ち上る…
「 ああ〜まさかのやっちゃった…だ〜 」
頬を染めて濡れる下半身を否定するみたいに、空を仰ぐボク…
ぬべべべ.....!
おしっこで濡れた体を滑らせて、巻き付を解いた縄虫が一目散に逃げてイク
「 ううぅ...最後まで失礼な奴めぇ〜 」
くんくん…とパンツ方向を嗅いで見るボク。
「 ううっ!縄虫ゴメンー!これ本当にクサい〜! 」
間抜けな一声が、縄虫の消えた茂みに吸い込まれていった…



『 7月(ななつき)の晴天が1つ目の夕刻。
昼間は訳あって予定外の洗濯で疲れた。
理由…は書けないけど、お願い!服の臭い消すのに
良き知恵を授けて下さいお母様〜!
嫌なこと思い出しすので早く消したいの〜。 』
続く...

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